川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【危険なビーナス】東野 圭吾著 書評

シアトルにいた疎遠の弟が失踪し、いつのまにか弟と結婚した妻が突然現れる。

妻は失踪した原因が資産家である旦那の一族が関係していると考え、兄に協力をもとめ資産家一家に探りを入れていく。

 

始めの展開は期待大きく、読みやすさもあって楽しめるが、ラストは期待はずれ。

伏線の回収はまずまずだが、それぞれのキャラも生かし切れておらず、モヤモヤ感が残る。

 

 

まあでも東野圭吾の本来の面白さはないののの「脳」についての大胆な展開は著者の得意とする展開でありながら難しくなく、気楽に読める1冊ではある。

 

危険なビーナス

危険なビーナス

 

 

「読書感想」【なかなか暮れない夏の夕暮れ】江國香織著 書評

50歳で資産家の稔。

友人の会計士に一切の金銭管理を任せ、自分は本ばかり読んでいる。

たまに別れた娘と会うことが楽しみ。

 

姉も同じ会計士に金銭管理は任せ、ドイツに住みたまに日本に帰って来る。

 

この兄弟に、別れた妻や、道楽で経営しているアイスクリーム屋の店員やシングルマザーの元店員、マンションの店子である飲食店経営者の女性などとの交流を描く。

 

主人公稔の読んでいる「小説」自体が物語と平行して登場し、最初は戸惑う。

ただ、慣れてくると惹き込まれていく。

 

このような大人も描き方は、著者の特徴のひとつ。

好き嫌いは分かれると思う。

 

 

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

 

 

「読書感想」【やめるときも、すこやかなるときも】窪 美澄著 書評

家具職人の主人公は毎年12月の数日間声が出なくなる。

原因は高校生の時住んでいた松江での出来事。

 

友人の結婚式で出会い、その後仕事でも関係する女性は、困窮する家族を金銭面で助け、妹はさっさと結婚で家を出てしまい、家に縛り付けられている。

 

途中までは期待先行で面白く読める。

 

ただ後半、謎が明かされてくると、完全に手あかのついた展開で、1ミリたりとも予想外の展開が起きずタイクツの一言。

 

窪美澄は時々こういうタイクツな内容を書く。

 

 

やめるときも、すこやかなるときも

やめるときも、すこやかなるときも