川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【ドクター・デスの遺産】中山 七里著 書評

捜査1課犬養刑事シリーズ。

 

医者が関係した安楽死事件が判明。

調べていくうちに、今までに何件も同様なケースがあったのが分かり、いつもの犬養刑事、高千穂刑事が事件の解決に取り組む。

 

医療ミステリーとしては特別新しい展開ではないけど、全体的に大きな違和感なく楽しめる。

安楽死を依頼した人達の対応はちょっと疑問は残るものの、いつもの警察メンバーの登場も安心して読み進められる。

 

 

ドクター・デスの遺産

ドクター・デスの遺産

 

 

 

「読書感想」【アノニム】原田 マハ著 書評 楽園のカンヴァス

幻と言われる絵画がオークションにかけられることになり、その絵画を不当に手に入れる計画が進行。

また絵を描くことに情熱を持つ未完の高校生に接触する、謎の「アノニム」という組織。

 

トーリー的には面白くなりそうな内容なのに、これが全くの駄作。

もう原田マハは、美術関係を舞台にした小説は一切やめてほしい。

初期のような勢いある、読んでいて楽しい小説を書くことはないのだろうか…寂しい。

 

「楽園のカンヴァス」は美術を題材として面白い小説だったけど、この本が売れてしまって間違ったこだわりを持ってしまったのが、著者と読者にとっては不幸だったな。

 

 

アノニム

アノニム

 

 

 

「読書感想」【鬼殺し(上・下) 】甘耀明著 書評

戦中の台湾で、日本軍の中佐の養子になった台湾人が主人公。

 一報主人公の大叔父は抗日兵士として知られている。

 

台湾の表面的なイメージだけではとらえきれない、人間の内面深くに切り込んでいく小説。

導入部は正直とっつきにくい。

ただ、人間だけでなく、自然、食べ物など、とにかく圧倒的なリアリティを持ちながら、力強い物語として進んでいく。

 

好みは分かれるだろうけど、ものすごいパワーを感じさせる小説であった。

 

鬼殺し(上) (EXLIBRIS)

鬼殺し(上) (EXLIBRIS)

 

 

 

鬼殺し(下) (エクス・リブリス)

鬼殺し(下) (エクス・リブリス)