「読書感想」【噺家の卵 煮ても焼いても】柳家さん喬著 書評
落語家のエッセイなどは結構好きなので色々読んでいる。
さん喬師匠は、好きな落語家の喬太郎の師匠という認識。
これ読むと喬太郎とは全く違う系統と思うけど、喬太郎は新作はもちろん面白いけど、古典も上手いのは納得する。
師匠である五代目柳家小さんの人間性も浮かび上がって、落語好きなら楽しめる一冊。
師匠に対してだけでなく、弟子への愛も満ち溢れている。
噺家の卵 煮ても焼いても: 落語キッチンへようこそ! (単行本)
- 作者: 柳家さん喬
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2017/11/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「読書感想」【逃亡刑事】中山七里著 書評
千葉県警の麻薬を追っていた警官が殺される。
その犯人を追っていた捜査一課の有名女性刑事が、嵌められ犯人として追われる。
殺人事件の目撃者である8歳児と一緒に逃亡することに。
うーん、中山七里は警察ものはイマイチかな。
エンタメ仕上げなんだけど、警察ものはリアル感ありスリルや人間描写が逸品の作品が沢山あるから、どうしてもこの手の作品は物足りず。
展開も登場人物も平均以下。
いつものじっくり描かれていると作品と違って、やっつけ仕事なのかと思ってしまう。
「読書感想」【悪寒】伊岡瞬著 書評
大手製薬会社から地方の関連会社に飛ばされた男に、妻からトラブル発生のメールが送られる。
取り急ぎ東京に戻る途中に、警察から妻が自宅で殺人容疑で逮捕されたとの連絡が入る。
殺された人物は男を地方に飛ばした製薬会社の常務だった。
後半にかけて、展開が二転三転としていくミステリーで読ませる。
これでもかというヒネリ技の連続で、予想がつく部分も次々裏切っていく過程が面白い。
途中で結末が予想できる部分もあるが、誰が嘘を言っていて、誰が真実を言っているか中々分からない。
始めて読んだ作家だけど、他の作品も気になる。