川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

読書

「読書感想」【PIT 特殊心理捜査班・水無月玲】五十嵐 貴久著 書評

プロファイリングの部署に、ビッグデータを扱う警官がPITに配属される。 連続猟奇殺人事件を解決するべくPITの面々は活動するが、合わせて刑事が殺害された事件にも注力せざるを得なくなる。 ビックデータを扱うという点で目新しさはあるけど、すべてにおい…

「読書感想」【影の守護者】堂場瞬一著 書評

視庁犯罪被害者支援課シリーズ5作目。 多摩地区の交番が襲われ警官が銃殺される。 被害者の息子は捜査1課の刑事であり、捜査から外されるが、暴走を恐れ被害者支援課がフォロー。 そんな中使用された拳銃が、5年前の別の警官殺しに使用された銃ということが…

「読書感想」【機密奪還(下)】マーク グリーニー著 書評

機密情報を漏らした政府職員を追い、ドミニクはパナマからスイスへと追跡。 後半になりテンポよく進み、終盤は一気に読ませる。 敵のキャラや背景もしっかり設定しており、多少の強引さは感じるものの、全体的にザ・キャンパスの色は薄いもののスピンオオフ…

「読書感想」【宇喜多の楽土】木下 昌輝著 書評

宇喜多尚直家の息子の秀家を描く。 豊臣秀吉の信任を受けて、毛利の盾となり、また数々の戦の全面に立ち宇喜多家のために流れに逆らって生きていく秀家。 関ケ原の敗戦を生き延び、八丈島へ島流しされる敗者としての大大名。 秀家がとにかく人間味あって、魅…

「読書感想」【引火点】笹本稜平著 書評

仮想通貨を舞台にしたマネロンを捜査する警察物語。 新しい金融分野を扱っているだけに仕方ないのはわかるけど、序盤から金融の背景説明が多くなって中々物語として入り込みにくい。 あとマネロン関係扱う部署の警察関係者だけでなく、幅広い人たちが絡みす…

「読書感想」【機密奪還(上)】マーク グリーニー著 書評

ジャックライアンシリーズで活躍するザ・キャンパスメンバーであるドミニク・カルーソーが主人公のスピンアウト的な物語。 通常任務を離れ、インドで元モサドから格闘術を習っている最中、突然暗殺部隊に襲われる。 何とか一命をとりとめたドミニクは、犯人…

「読書感想」【アンドロメダの猫】朱川 湊人著 書評

派遣社員として働く瑠璃は、ふとした偶然出会った発達障害がある少女が風俗で働かされていることを知る。 男に搾取されている少女が車で他の場所に連れていかれそうな瞬間に立ち会った瑠璃は、少女を連れて逃げることを決意。 ただ一緒に逃げる車の中には、…

「読書感想」【信長の原理】垣根 涼介著 書評

信長自身が嫌われ恐れられている現実に向き合いながら、統一へと突き進む姿を幼少の頃から描く。 信長の内面描写と同時に周囲の人物から見る信長の姿がいきいきと描かれていて、ボリュームなる内容ながら一気に読める。 裏切り続けられた信長がその真実に迫…

「読書感想」【屍人荘の殺人】今村 昌弘著 書評

同じ大学生の男女が別荘に映画撮影の名目で集まる。 映画研究会のOB3人も参加するが、昨年事件が起こり不穏な雰囲気を醸し出した合宿となる。 到着初日の夜に肝試しに出かけたメンバーは突如ゾンビに襲われ、ペンションに立てこもることになる。 密室のはず…

「読書感想」【米朝開戦 4】マーク グリーニー著 書評

シリーズ最終章。 大統領の車列に合わせて爆弾がさく裂。 かろうじて生き延びたライアン大統領は反撃を開始。 ザ・キャンパスの面々や北朝鮮のスパイも活躍。 それぞれの戦闘シーンが少ないため、比較的あっさりした展開に思われる面はあるが、全体的には落…

「読書感想」【米朝開戦 3】マーク グリーニー著 書評

シリーズ3作目。 メキシコ訪問のライアン大統領を暗殺する計画が着々と進む。 一方北朝鮮の鉱山開発現場へ、アメリカは工作員を送り込むことに成功する。 緊迫したやり取りが増えてきて、ラストへ向かって盛り上がってくる。 各地に広がった動きが結びついて…

「読書感想」【欧州開戦4】マーク グリーニー著 書評

前3作のゆっくりした展開から一転して一気に物語は動き出す。 戦闘シーンや、ロシア大統領の動きが次々に封じ込められる内容は本来のジャックライアンシリーズの動き。 ちょっと今回は引っ張りすぎな部分があり、最後があっさりと反撃していく形になった感が…

「読書感想」【米朝開戦 2】マーク グリーニー著 書評

北朝鮮が舞台のシリーズ2作目。 豊富な鉱物開発のために北朝鮮が目に付けたのは、金のためには悪事もいとわない表の顔を合法的な活動をしているが裏の顔も持ち合わせる組織。 その組織の協力を得て、着々とミサイル部品の購入や、資源開発の人物、機械を準備…

「読書感想」【米朝開戦 1】マーク グリーニー著 書評

北朝鮮の鉱物採掘に絡む展開のジャックライアンシリーズ。 ベトナムで元CIAの人物がザ・キャンパスの工作員の面々の目の前で殺害される。 始めから北朝鮮の独尊的なふるまいで、これからのいつものメンバーの活躍と困難さが予感される内容。 いつものような…

「読書感想」【泥濘】黒川博行著 書評

疫病神シリーズ。 相変わらずの金のにおいを嗅ぎつけるのが上手いヤクザの桑原と振り回される建設コンサルの二宮の絡みが面白い。 オレオレ詐欺にかかわる警察OBの親睦団体と裏にいる対立組織を相手に、テンポ良く話が進む。 次々起こる事件を潜り抜け、何…

「読書感想」【鏡の背面】篠田節子 著 書評

薬物や暴力から逃れてきた女性シェルターが火事になり、みんなから慕われてきた創始者の先生と呼ばれる女性が焼死。 スタッフや一緒に暮らしてきた女性たちが悲しみに暮れる中、警察から遺体が死亡した女性はみんなから呼ばれていた名前とは違う人物だったと…

「読書感想」【島のエアライン 下】黒木亮著 書評

上巻で何とかエアラインを立ち上げた後の、赤字に奮闘する様子を中心に展開。 関係者の努力や地域の人達に必要とされるエアライン(僻地なのに福岡から医療関係者が来てくれるなど)としての位置づけは伝わる。 ただ毎年かなりの赤字であり、いくら公共性が…

「読書感想」【島のエアライン  上】黒木亮著 書評

熊本県天草をベースとするエアライン設立から運行を追いかける、関係者を実名表記で展開する物語。 政治家の後押しや、実際県職員から派遣され奮闘する様子など、当然ながらリアル感あるドキュメント風の展開。 赤字に対する補助金など負の部分も丁寧に描き…

「読書感想」【魔力の胎動】東野圭吾著 書評

風の動きなど自然現象を現場で予知できる少女。 スキージャンパーへ最適なスタートのタイミングを指示したりとちょっと異次元の能力を発揮して、誰かの助けになる。 うーん、それぞれ独立した短編だからしょうがないのかもしれないが、登場人物達のつながり…

「読書感想」【欧州開戦3 】 マーク グリーニー著 書評

バルト海の石油タンカーがロシアの潜水艦に撃墜され、ついに欧州へのロシア進行が目の前に。 多少各地で戦闘の前哨戦らしきものが始まるものの、まだ最後への布石なのか動きはゆっくり。 ラスト1巻で、目まぐるしく動くことになるとは思うけど、ちょっと前段…

「読書感想」【任侠浴場】今野敏著 書評

ヤクザが人助けをする任侠シリーズ。 今回は赤字の公衆浴場が舞台。 中心人物である代貸をはじめ、組長他いつもの組員たちも独自のキャラで活躍し、安心して読み進めることができる。 このシリーズは軽い感じで誰でも気楽に楽しめる。 そして代貸の気苦労さ…

「読書感想」【シンドローム 下巻】真山仁著 書評

東電をモデルにした首都電力買収を舞台にした後半。 上巻でも思ったけど、やはり現実の震災を絡めた展開はイマイチ。 どうしても読者は悲惨な現実を知っているし、それに対比して東電の現実との差異がうまく絡み合っていない。 このハゲタカシリーズとしては…

「読書感想」【キラキラ共和国】小川糸著 書評

「ツバキ文具店」の続編。 代筆屋としての仕事もあるけど、今回は手紙が中心でなく、メインは今までの登場人物達のその後を楽しめる作品に仕上がっている。 人間関係のほっこりとするやさしさがにじみ出てくる。 大きな盛り上がりがあるわけえはないが、いつ…

「読書感想」【欧州開戦2】マーク グリーニー著 書評

ジャックライアンシリーズの欧州を舞台にしたシリーズ2作目。 ジャックJrが、ロシアの高官の金を負い欧州で任務中に、相手に気が付かれる。 そして金の動きとロシア人を追って、ビットコインで資金洗浄をする人物がいるカリブ海へというのが本作。 正直まで…

「読書感想」【シンドローム 上】真山 仁著 書評

企業買収を行うハゲタカ、鷲津政彦が活躍するシリーズ。 東電をモデルにした首都電力が舞台。 2009年に買収をもくろむが、政治家に横やりを入れられ挫折。 2年後に満を持して再度挑戦しようと日本を訪れた日に、大震災が日本を襲うまでが上巻。 まだ上巻では…

「読書感想」【堕天使たちの夜会】福田和代著 書評

「堕天使たちの夜会」というネットでつながる4人組が、既存の枠組みで犯人を罰せないことに復讐を望む遺族などから、犯人に復讐する依頼を受け実行している。 警察の捜査1課から、正義から周囲に疎まれ交通課に左遷させられた主人公をはじめ、それぞれが得意…

「読書感想」【欧州開戦1】マーク グリーニー著 書評

ジャックライアンシリーズ。 今回はロシアの大統領が、自分の資産を守るため、ヨーロッパを攻撃し、アメリカも手出しできないような動きをしだすところまでは1巻目。 まだいつものザ・キャンパスの工作員の面々も本格的な活動までとはいかない序章。 今後に…

「読書感想」【彼女は頭が悪いから】姫野 カオルコ著 書評

広尾で恵まれた環境で育ち東大生になるつばさ。 横浜郊外で、ごく一般的な家庭で育ち女子大に進学する美咲。 そんな2人が出会い、美咲は初めての彼氏に心躍る日々を過ごすようになるが、つばさは東大ブランドで、東大以外の人に対しては常に見下す状態で疑問…

「読書感想」【脅迫者 警視庁追跡捜査係】堂場瞬一著 書評

追跡捜査課の刑事が、新人時代現場で遭遇した未解決事件について、捜査を始める。 当時は意図的に捜査を中止させられた事件の背景に迫っていくが、当時の関係者の口は重い。 もうどこかの堂場作品でみたような展開で、内容が陳腐。 全くリアリティがなく、ス…

「読書感想」【不在】彩瀬まる著 書評

医師である父親が亡くなり、母親と離婚後長らく疎遠にしていた娘に医院を併設していた自宅が相続される。 役者の卵の恋人と、その洋館の整理を進めるうちに、自分の知らない父親の痕跡を見つけていくことになり、父親からの愛に飢えていた自分と、恋人に対し…