【読書感想】世にも奇妙な君物語 ー 朝井リョウ著 リアル感がある奇妙な話短編集
最後にうまくオチを持ってくる、少しだけぞくっとさせる短編の数々。
正直今までの朝井リョウってエッセイを読むと才能の片りんは感じさせるが、小説はどれも薄っぺらな内容しか書けない作家だな…と思っていたけど、これは今までより格段に良い。
短編でありながら、構成うまくオチまで違和感なく展開しているので中だるみがない。
個人的には
「立て!金次郎」
の話のオチが一番好き。
設定がシェアハウスだったり、ネットで情報を得る社会だったり、どれも現代の一面を捉えた舞台で、あー、実際にありそうという設定に入り込みやすく、どれもスラスラ読める。
是非今後もこのような話を書いてほしい。
うすっぺらな表面的な物語はもう沢山。
内容が充実してきたのは社会人経験が生きてきたのかなと期待。