【読書感想】Killers(上下巻)堂場瞬一著 - 渋谷を舞台とした歪んだ嗜好者の50年
50年に渡り渋谷を舞台に嗜好として殺人をおかす人物を犯人からの視点をメインで描く。
渋谷が変わる時代に犯人は殺人を犯す。
警察の捜査は後手に回り、事件解決には至らず。
自分の後継者として若者を引き込むが、それは上手くいかず。
だがそこでの関係者が時代を超えて絡み合っていく人間模様がうまく収拾されてる。
またラストも人間の血としての繋がりが関係していく。
人間は存在を消して生きていけるのか。
そんな生活も対応しながらの50年。
ボリュームあり読み応えあるが、内容的にはスラスラ読める。
展開自体も意外性はほとんどなく先が予想できる部分はあるが、ラストに向けてスピード感がまし、犯人に迫る警察目線に移ることにより落ち着く場所に収拾。
ラストが急ぎ過ぎだったり、後半偶然で出来過ぎな点などマイナス点はあるものの、全体的には面白く読める。
ただし殺人者が自分を正当化している内容でもあり、共感や登場人物への心理面での理解は難しいので受け付けない人もいるとは思う。