【読書感想】あの日 小保方晴子 ー 他人の評価で自分を語る
稀に明らかに間違っていても、自信を持って言い切ってしまう人っているじゃないですか。
何かおかしいと思いながらも、
(あれ、こんなに断言するってことはそうなのかな…)
と思わせてしまう人。
自分の口から出た瞬間にその言葉に現実感を与えるというか、もう口にした事が事実で間違いないと思い込んでいるタイプの人。
これがそういう種類の一種の病気なのか、それとも嘘をつくのに何の抵抗もないからなのかはさっぱり分からないけど。
小保方さんは、きっとこのタイプ。
あと自分自身の評価を自分で出来なくて、他人の評価=自分の価値だと思っているのが本書を読むとよくわかる。
学生時代の成績自慢だったり、実験上手かったとか体育会頑張ったの見て!という潜在意識だったり。
隠しているつもりはあるのかもしれないけど、結局自分アピールが大好きな人なんだろうな。
読み進めてもSTAP細胞があるのかとか、意識的に起こしたことなのかどうかとかは一切分かりません。
まあ当たり前か。
でも小保方晴子という人を知るには良い教材。
言い訳としては、基本周囲のせいにするのもこの手の人の特徴。
周囲が間違っているけど、もめたくないから受け入れているという姿勢は
「は、何それ?」
として思えない。
博士号剥奪が間違っていると思うなら、裁判でもして証明してみれば良いのに。
恰好つけているだけで、結局言い訳するだけ。
実験ノートやデータの不足って、仮にも研究者が未熟でという言葉で済ませるレベルの話なの?
結果さえ出れば過程は適当で良い実験なんてあり得んだろう。
でもこのような本を出せる強心臓ぶりには驚かせる。
人間不信に落ち入った人は一般的にこんなに早く復活しない。
これも功名心の一種が起こす、変わったタイプのリハビリなんだろうか。
本書くリハビリが終わったので、次は実験をやり直して博士論文を書いたらどうだろうか。