「読書感想」 【ゆれる】 西川 美和著
先日読んだ「永い言い訳」が素晴らしかったので、昔の著書も読んでみることにした。
田舎に残った長男と都会に出た次男。
閉塞感の残る田舎が嫌でとびだした次男だったが、長男はしっかり自分の立ち位置を確保していて、心がざわざわする。
そして事件が起こり、隠れていた兄弟の確執が明らかになっていく。
正直もうひとつ。
映像ありきの小説という感じ。
負の感情を、田舎の人間関係と絡ませながら描きたかったのだろうけど、題材、展開ともありきたりで物足りず。
ただこれで評価を下げることなく、まだ他の作品も読んでみようとは思う。