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「読書感想」【血の弔旗】 藤田 宜永著 昭和時代からの人間の欲を描く犯罪小説

面白い!

 

昭和を舞台としたサスペンス。

運転手をしていた社長の元から11億円を仲間と盗み、周囲から疑われながらも時効まであとわずかとなる。

 

その金を元に、仲間と共に別々な事業でそれぞれ成功をおさめるが、常に当時の犯罪を思い出す。

事件を追う刑事が長年の時間の経過の中でも時々現れ、心休まる日々はない。

 

登場人物達それぞれの個性が強く、戦中から戦後、バブルの時代へと人間の欲を描き切っている。

時代時代の当時の世相をうまく描いていて、時代の流れも違和感なく物語に溶け込んでいる。

 

ボリュームある大作であるが、だれることなく最後まで読ませる。

 

 

血の弔旗

血の弔旗