「読書感想」【やがて海へと届く 】 彩瀬 まる著
震災で行方不明になった友人を忘れられず、どこか縛られている女性。
時間が経ち、忘れてもしょうがないと思いだした友人の彼氏だった男性への不満を感じるが、彼女と彼氏への関係性には強く踏み込めない。
一方彼女を忘れたいと思い日常を過ごす中で、新たに起きた身近な人の死で自分自身に向き合う機会が起こる。
著者自身が震災をモチーフにした作風が特徴ではあるが、主人公のようにちょっとこだわり過ぎで構成されている内容に思える。
話としては悪くはないんだけど、意図だけがダイレクトに伝わって、物語としては入り込みずらい。
注目している作家の一人だけど、他の作品と比べると物足りず。