「読書感想」【帰郷】 浅田次郎著 書評

浅田次郎が輝く分野の、戦時中の一般兵を描く戦争小説の短編集。

名もなき人々の心の内を描きながら、反戦を伝えるスタイルは浅田次郎の真骨頂。

 故郷に残した家族への思いや、戦後の帰還兵の生活を通した描写はまさに当時の時代の市井の人々の生活、息遣いをリアルに伝えてくる。

決して派手な部分ではない、そこにあった日常を伝える筆力はさすが。 

時々どうしようもない作品も書くけど、やはり浅田次郎は素晴らしい。

帰郷