「読書感想」【ブラック・ドッグ】 葉真中 顕著 書評
ペットブームに警告を鳴らす。
人気の犬種を育てる裏で、商品として欠陥として扱われる犬。
人間とペットでは何が違うのかという主張の団体が、欠陥品として育てられた犬とともに人間社会への復讐を始める。
正直読んでいて気持ちいい物語ではない。
それでも、よくも悪くもキャラが立つ人物達を数多くちりばめ、予想を裏切りながらどんどん読ませる。
評価は分かれるだろうけど、葉真中顕の力技はさすが。
著者の作品では今のところ一番と思う「絶叫」とはまた違った恐怖というか人間の内面に迫る話である。