桐野夏生の描く女性って、本当に背筋をゾクゾクさせる。
面白い!
銀行から出向した先の衣料チェーンでは役員になり、長年の愛人もいて順風満帆。
しかし社長のセクハラ問題をきっかけに出会った女性、妻が連れてきた占いをする女性などによって今までの人生が少しづつ変わっていく。
男の愚かさと女の深層心理の描写が上手く描かれる。
惜しむべきはラスト。
どっちに転がってももっと先まで展開してほしかった。
桐野夏生は最近パンチが効いた作品少ないけど、昔のように女性のグロさを描いた作品をもっと書いてほしい。
女性のどす黒い内面を描かせれば、この人ほどイヤな気持ちにさせる人はいない。