「読書感想」【ストロベリーライフ】 荻原 浩著 書評
イチゴ農家を舞台にしたお仕事小説。
主人公は都内でデザイナーとして独立していたが、仕事が激減。
そのタイミングで父親が倒れ、やむなく生育中のイチゴの出荷作業を手伝う事から、次々イチゴ農家としての日々の仕事に追われ、仕方なく都内での生活から静岡へ拠点を移し始める。
今だけ手伝っているつもりが、段々イチゴの魅力に惹かれてくるが、都内に残している妻子との距離は離れてしまい…
正直農業を舞台としたお仕事小説では「限界集落株式会社」星野伸一著のような魅力はなく、予想通りというか全く予想を裏切らない展開が物足りない。
荻原浩が描くなら、もっと人間味あふれてぐっと来るような作品を期待してしまう。
それでもイチゴに関しよく取材してあるのが分かり、農業の魅力は伝えてくれる。