川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【かがみの孤城】辻村 深月著 書評

不登校の中学生が、家の鏡が通り抜けられることに気が付き、その先は同じ不登校の中学生が7人集められた城の中であった。

 

約1年間の時間制限の中で、あるものを見つけると願いが一つ叶うという共通目的で、初めて顔を合わせた中学生たちが、少しづつ心を通わせていく。

 

作品的には、昔の宮部みゆきの作風を思わせる。

著者的には「冷たい校舎の時はとまる」で、似たような他の世界を舞台にしているから、まあ違和感はない。

 

全員が自分の人生を見るめ直して、一歩踏み出すという設定は予想の範囲を出ることはないが、ラストの繋がり方はお見事。

 ただこのラストを持ってくるなら、この最後のパートはもっとボリュームを増やして、物語に厚みを持たせてほしかった。

 

 

かがみの孤城

かがみの孤城