「読書感想」【海馬の尻尾】荻原浩著 書評
2度刑務所に行ったにも関わらず、組内での立場は低い及川頼也。
暴力をいとわず、アル中のヤクザの彼は、ある日組長の車に発砲した抗争相手を追跡し、山中で殺してしまう。
対抗相手からの復讐から逃げるため、アル中の治療で山中にある医療施設の8週間プログラムに参加することに。
テンポよく物語は進み、伏線も分かりやすく、スラスラ読めて楽しめる。
アル中以外にも、それぞれ特徴ある入院患者の描写も、物語に溶け込んでいる。
主人公が段々人間味を持ち始める様が魅力的。
続編あってほしい。