川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【サハラの薔薇】下村敦史著 書評

エジプトで発掘作業をしている学者の主人公が、発掘中に発見した石棺から最近亡くなったと思われるミイラが発見される。

エジプト側はこの発見にかん口令を敷き、学者が乗ったフランスへの移動中飛行機が砂漠の真ん中で墜落する。

 

その砂漠からの生還を求めて砂漠をさ迷い歩くうちに、次々の追っ手に追われることになる。

一緒に砂漠をさすらうメンバー達が次々の予想しない背景を持っており、予想がつかない展開で単純な逃避行とはならない点が引き込まれるエンタメに仕上がっている。

 

物語全体の背景として、現代の核をベースにした社会背景をうまく溶け込ませており、舞台は砂漠だけなのにスケールが大きな物語になっている。

 

ラスト近くまで、ハラハラさせて面白いのだが、ラストがあまりにも拍子抜け。

せっかくの盛り上がりがどうにも中途半端に終わってしまっているのは、残念。

 

サハラの薔薇

サハラの薔薇

 

 

「読書感想」【おもかげ】浅田次郎著 書評

定年を迎えた商社マンの男が、帰りの電車で意識不明となりICUに入院となる。

その男は、親を知らず孤児院で育ち、不幸な身の上でありながら、苦労を大手に見せない人生を送っていた。

その意識不明な状態の中で、家族を始め、孤児院の仲間や、会社時代の同期など、関わりのあった人物が見舞いに来て、過去を振り返っていく。

 

浅田次郎らしいヒューマンドラマ。

現在と過去を行き来しながら、心の奥深くに隠しておいた思いが零れ落ちていく。

 

ただ、全体的にちょっとぼんやりしていて、期待していた感動はない。

悪くはないがどちらかと言えば、映像化の方がうまく伝わる内容に終わった感がある。

 

おもかげ

おもかげ

 

 

「読書感想」【カーテンコール! 】加納 朋子著 書評

廃校になる女子大学を卒業できなかったワケあるのメンバーが、半年間の合宿形式の補習で卒業の特別講義を受けることに。

 

それぞれの女性たちのワケある具合が、明らかになっていきながら、それぞれの成長を描く。

 

大病をした著者ならではの視点という意味では独自性もあり、オリジナル感はあるけど、物語全体がどうも深みがなく表面的にさらさら流れていく。

 

もうちょっと登場人物を絞って、その人の全体を描いたほうが沁みる話になったような。

 

著者らしい作品ではあるが、全体的には可もなく不可もなく。

 

カーテンコール!

カーテンコール!