2017-01-19 「読書感想」【土の記(上・下巻)】 高村 薫著 書評 読書 これぞ、高村薫の作品!と言える作品。 過疎地で農業を営む老人。 妻には先立たれ、稲作とお茶づくりに日々の喜びを感じながら淡々と生きる姿を描写していく。 派手さは全くなく、面白いかというとまたちょっと違い、正直前半は読みにくく入り込みにくい。 でも人間の生きる姿を恐ろしいくらいに丁寧に描いていくリアリズムの描写は著者の真骨頂。 正直読み手を選ぶ長編だと思う。 でも淡々と生きる姿、また震災との絡め方、娘の結婚相手のアイルランド人が語る文学の添え方など、見事な作品である。 土の記(上) 作者: 高村薫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/11/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 土の記(下) 作者: 高村薫 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/11/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る