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「読書感想」【彼方の友へ】伊吹 有喜著 書評

 戦中の若い女性向け雑誌の編集見習いとして、勤めることになる佐倉波津子。

 

あこがれの雑誌であった「乙女の友」の編集者として、また執筆者として、主筆をはじめとする周囲の人の力を得ながら成長していく。

 

戦中、戦後を通して、雑誌作りという場面を通して、国民生活のうるおいが無くなっていく様を描きながら、当時の時代背景を伝える。

また、登場人物達がそれぞれ良い意味でも好かれない人物としても魅力的に活躍している。

 

著者らしい、人間の機微に触れる物語であり、じんわりとしみていく良い作品である。

 

彼方の友へ

彼方の友へ