「読書感想」【マルトク 特別協力者 警視庁公安部外事二課 ソトニ】竹内 明著 書評
元公安部外事二課で、現在はNYに外務省職員として出向している主人公の続編公安スパイもの。
日本に亡命を期待した北朝鮮の大物がアメリカで殺害され、一方日本では北朝鮮へ亡命した元公安職員が船で漂流して日本に帰ってきて、政府の中核へと入っていく。
戦後の日本の外交政策として、北朝鮮に残された日本人への仕打ちを描きながら、ストーリーとしては日本に入り込んでいる北朝鮮スパイの活動への焦点をあて、相変わらずのストーリーの大きいフィクションなのかノンフィクションなのか判断しずらい物語に仕上がっている。
公安同士でも仲間を信じない人間模様と同時に、戦後日本の問題点に焦点をあてた社会的側面を持たせるスパイものとして異色の出来。
マルトク 特別協力者 警視庁公安部外事二課 ソトニ ソトニ 警視庁公安部外事二課
- 作者: 竹内明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/06
- メディア: Kindle版
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「読書感想」【背乗り ハイノリ ソトニ 警視庁公安部外事二課】竹内 明著 書評
公安部外事2課で活躍した捜査官が、大きな任務失敗によりNY日本国総領事館の警備対策官として干されていた。
NYを訪れた次期総理との呼び声も高い外務大臣が、ホテルの部屋で毒薬で殺されかける。
その事件の解決のため、日本に一時的に戻り昔の部下の協力ももと、大掛かりな策略に切り込んでいく。
公安ものとしては、本格的な1冊。
臨場感もある、ストーリーもスピード感あって広がっていく。
ノンフィクションの部分を、フクションとして描いていると思わせる。
ただ、過去の任務失敗の事件との時間軸がバラバラに描かれていくため、読みにくい点は否めない。
背景は本作品で理解できたので、今後のシリーズはより理解しやすそうな感じはある。