川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【地下道の鳩】ジョン・ル・カレ著 書評

スパイモノを始めとする国際舞台の裏側を描いているジョンルカレの回想録。

 

あえて誇張することなく、むしろ控えめに、自身の諜報機関での活動や、紛争地帯の取材などを書き記している。

どの小説の登場人物より、自分自身が裏側の世界にはまり込んでいる著者の凄さがあぶりだされる。

 

歴史上の人物達との数々の面会など、表には出せない話がまだまだ沢山ありそう。

 

正直読みやすい内容ではないが、著者の作品が好きなら一読の価値あり。

 

地下道の鳩: ジョン・ル・カレ回想録

地下道の鳩: ジョン・ル・カレ回想録

 

 

「読書感想」【セブンズ! 】五十嵐貴久著 書評

岩手県釜石市の女子ラグビーチームが舞台。

 

地元の期待を受けるプレシャーを受けながら、現実は部員集めにも苦労する状態。

 選手兼監督の浩子は国体に向けて、過酷なトレーニングを行う。

またバスケで高校に進学した妹も、嫌っていたラグビーメンバーに参加する事になり、一丸となって、チーム強化と国体の先のオリンピックを目指す。

 

チームメートのキャラもよく、また周囲の人物も良い役割をこなしており、個人的には好きな青春系物語。

 

ただ残念ながら、肝心なスポーツ描写が適当すぎて大幅なマイナス点。

ありえないトレーニング量や、過酷な運動後の復活の速さや、ラグビーそのものも適当すぎ。

もったいない。

 

セブンズ!

セブンズ!

 

 

「読書感想」【妻に捧げた1778話】眉村卓著 書評

作家であるご主人が余命宣告された妻に毎日1つのショートショートの作品を送る。

その作品の抜粋と、ご主人が当時の環境を振り返りながら時系列を追っていく。

 

評判ほどの単純に感動するという作品ではない。

ただ日常を共にした妻との何気ない淡々とした日々の大切さが伝わって来る。

 

妻に捧げた1778話 (新潮新書)

妻に捧げた1778話 (新潮新書)