川のテラスコート

3人の子供と父で暮らしています。子供が学校行っている時はトライアスロンのトレーニングしたり、投資したり、友人と食事したり読書したり。

「読書感想」【黙過】下村敦史著 書評

パーキンソン病を演じている父親の詐称や、子豚が突然消える謎に迫るなど、独立したミステリーが続き、最後の物語で、実はそれぞれの物語が密接に関わってくる。

 

前半のミステリーはそれなりに読ませる。

下村敦史らしい、丁寧な取材力で、どの話も違和感なく展開されている。

 

ただそれだけに最後の物語は、ちょっと飛躍し過ぎでいきなり現実感がなさすぎる。

ミステリーとしては悪くはないとは思うけど、扱う題材が命に関わるものなので、ちょっと話として違和感抱く人が多いのではないか。

 

作家としての実力は見ることができるが、最後の展開は凝り過ぎだと思う。

黙過 (文芸書)

黙過 (文芸書)