「読書感想」【映画化決定】友井羊著 書評
漫画家志望の男子高校生と映画制作で才能を認められている女子高生。
最初は拒絶していた漫画を原作に、映画を作る物語。
一応青春物語という切り口なのだろうけど、何もかもひどい。
高校生ではありえない知識や行動、むしろ20代後半の出来事としたほうがまだまし。
ストーリーも陳腐で、展開が単純。
全く感動するような作品には仕上がらず、内容はすべて上滑りするような展開だった。
スープ屋しずくもマンネリ化しているし、この作家はもうこの程度なのかな。
「読書感想」【アキラとあきら 】池井戸潤著 書評
同じ「あきら」という名前を持ちながら、片や跡継ぎとして裕福な家庭に育ち、もう一方は親の工場が倒産する貧しい家庭に育つ。
そんな2人はそれぞれの環境で努力し、同じ銀行に勤めることになる。
面白い!
人間関係の描き方は相変わらずの池井戸ワールド。
そこにお得意の銀行のスタンスでの物事のとらえ方を織り込ませながら、それぞれの人生への抗い方を描いていく。
困難への立ち向かい方も素晴らしいが、父親への関わり方も素敵である。
「読書感想」【きょうの日は、さようなら】石田香織著 書評
親が再婚したことにより、兄妹になった兄のキョウスケと妹のキョウコ。
幸せな時間をすごしていたが、兄の母親が借金で疾走し、兄と妹も離れ離れになることに。
その数年後再会し、つかず離れずの関係ながら、お互いを気にしながら生きていく。
登場人物もそれぞれ個性があり、背景的には面白い。
ただストーリーすべてが中途半端な感じがぬぐえない。
結局なんだったんだろう…という終わり方。
脚本的な使われ方で、映像にしたら面白いかも。