2016-01-01から1年間の記事一覧
姫川班シリーズ。 過去に起こった家族一家惨殺事件とどうような事件が起こり、姫川班が担当。 事件の解決が見えない中、一見関係ない別事件に応援として入ることになり、解決への糸口が出てくる。 いつもの姫川班の面々が特徴的で良いし、何より天敵のガンテ…
長岡弘樹らしい、日常に起こりうるちょっと苦し気な話を展開しながら、巧妙な伏線を張っている物語の短編集。 派手さはないが、どの作品も上手いと思わせる。 ただ短編だけに、読了後の満足度が高まらないのは残念。 もっとボリュームあった作品で展開してく…
大学を休学してコンビニで働くラジオが好きな男性が主人公。 女性に対するトラウマがあるが、コンビニに来る変わった女子高生が同じラジオ番組好きのコアなリスナーであると気が付き、周囲との関係がすこしづつ変わっていく。 実際のアルゴアンドピースのラ…
昔の短編集と対談。 あまり短編のイメージないけど、どれも面白い。 個人的には「ドライブ・イン・サマー」が好き。 「おれは社長だ!」ももっとこの先が読みたい。 対談読んでみると、奥田さんは作家として色がつくのを嫌うのが分かった。 初期のミステリー…
高校生の息子が無断外泊で2日帰らないタイミングで、高校生が殺される事件が発生。 息子は被害者なのか、加害者なのか。 建築士として活躍する父親は仕事への影響を懸念し、母親は加害者であっても生きていてほしいとの思い、受験を控える娘の困惑。 心理描…
前作に続き、浦和医大法医学部での司法解剖によって、事件の真実に迫っていく。 県警捜査一課の面々、法医学教室の面々も変わらずでキャラクターが活きている。 新米助教が活躍仕出し、今後も期待できる。 今後も続くシリーズと思われるが、下手な恋愛シーン…
女性として生きる男性が主人公。 東京に出てきてアパレル業界で働きながら、完全に女性心理で生き生きと生きている。 今までの著者のテイストとは全く違って意外だけど、テンポ良く展開して、登場人物達も個性豊かで楽しめる。 よくこんなに女性目線で描ける…
桐野夏生の描く女性って、本当に背筋をゾクゾクさせる。 面白い! 銀行から出向した先の衣料チェーンでは役員になり、長年の愛人もいて順風満帆。 しかし社長のセクハラ問題をきっかけに出会った女性、妻が連れてきた占いをする女性などによって今までの人生…
隠蔽捜査シリーズ6作目。 今回は大森署でストーカー事件が発生。 相変わらずの竜崎署長の筋の通った行動で、警察組織内部の対立を恐れず事件の解決に向かっていく。 いつもの周辺人物達のキャラも相変わらず良い。 このシリーズは時間を経るほど面白くなって…
沖縄へ3日間休暇に帰り、その間は父親の再婚相手の「おかあさん」と過ごす。 散々子供の頃は父親に振り回された記憶をたどりながら、今の沖縄で家族の足跡を探る。 大きな展開があるわけではなく、決して派手な物語ではないけど良い作品。 有川浩は恋愛を絡…
警視庁犯罪被害者支援課シリーズ。 両親を殺された少女の新しい家族の父親も殺される。 少女を支援課で担当する中で、隠された事実に迫っていく。 登場人物は魅力ありシリーズ通して期待できるが、今回は肝心な事件そのものの設定が無理があり過ぎ。 そのた…
週末大会に参加した子供。 表彰台には上れなかったけど個人的には満足いく結果だったみたいで、次の大会に向けてまたがんばる意欲が見えた。 応援に行っていたけど、何人かのチームメイトは思うような結果が出せなくて涙ぐんでいた様子。 悔しくて涙が出るの…
家庭裁判所の調査官の研修で実際の事案に当たりながら、成長していく主人公の物語。 悪くはないのだけど、どうしても題材が地味になり物語に入りきれなかったり、テーマが割とありきたりになってしまい盛り上がりにはかける。 そうかといって、ジンワリとさ…
池袋を舞台に、トラブルをマコトとタカシが解決するシリーズ。 久しぶりにこのシリーズ読んでみたけど、やっぱり面白くなかった。 youtuberなど時代を描いているけど、内容は薄い。 もうちょっとキャラを生かしてじっくり描けば読み応えもあるかもしれないけ…
10年前ペルーで登山中にクレバスに落ちたと思われる友人を置き去りにして帰還して以来、やっと遺体回収で訪れた時に見た友人は滑落後も数年生きていた兆候があった。 その謎を追う中で、山岳シーンを読ませる。 良く下調べしていて山岳シーンの描写もそれな…
一つの工場で成り立っている町。 全ての町民はその工場に関係していて、生活に必要なものは全て町中ですむ世界。 町の仕組みを信じ切っている人たちの中に、少しづつ疑問を持つ人が現れる。 うーむ、SFとは言えラストがまとまってなく、また途中まで期待させ…
江戸時代を舞台としたファンタジーの時代小説。 山奥に無法者がひっそりと暮らす「極楽園」。 そこで暮らす攫われてきた女性の一人が抜け出し、ある村へ。 極楽園にいる、謎の金色の機械が果たしている役割は何か。 最初は関係性が分からず読みにくいが、進…
子供の大会があり応援に行ってきた。 年数回ある目標とする大会の中の一つの大会。 最近力をつけてきた子供は今回は余裕を残し決勝進出。 決勝では残念ながらベスト記録とはならなかったけど、まあ入賞できて何より。 子供が伸びる時って本当に一気に伸びる…
元刑事で人気作家が活躍するミステリー短編集。 出版、TV業界の裏側を舞台にパンチが効いた業界物語でありながら、ミステリーとしてもきちんと成立していて2重に楽しめる。 犯人へ行きつく過程があっさりしすぎの感はあるが、これは短編であることを考えれば…
延期になっていた、真ん中の子供のマラソン大会。 練習の時より1番順位落としたけど、まあ今までのベスト順位で本人は満足かな。 男女関係なく小さい時から知っていた子供たちの成長具合にびっくり。 1年生の頃遊びに来ていた時に可愛さから、少し大人びた顔…
デパートの和菓子売り場を描く続編。 登場人物達も変わらず安心感持って読めるが、どうも前作に比べ物足りず。 デパートの内情や和菓子も奥深さも伝わらないことはないのだけど、展開自体平凡で、予想の範囲を超えないというか。 前作は楽しめた気がするけど…
今日は天気も良い週末だったので、子供3人連れて登山へ。 今まではハイキング程度の山しか経験したことない末っ子が心配ではあったけど、最悪途中で引き返しても良いか…との思いで、入門用の山とは言え初めての本格的な登山へ。 もう全然心配なかった。 一番…
末っ子のマラソン大会見てきた。 何か不思議なんだけど、毎年練習ではそこそこ上位なのに本番は必ず順位落とす。 今回も同じ。 どうも最初余裕出し過ぎて、後半追い込んでも間に合わない様子。 もっと頑張れると思うけど、まあ本人が精一杯走っているならこ…
仕事につまずき悩む女性たちを中心に描く、連作短編集。 押切もえの作品ということで知名度からの話題先行と思っていたが、予想以上になかなか良かった。 著者ならではの芸能界の裏側描写は丁寧に描かれているし、少しづつ繋がる登場人物達の関係性も良い。 …
「ジョーカーゲーム」のイメージが強い柳広司氏のエッセイ。 未発表作品なども含まれていて、著者のイメージが変わって親しみがわく。 スパイもののイメージが強いけど、それ以外のスタイルも悪くない。 個人的にはスパイものを極めて描いていってほしいけど…
著者の子供の頃からの本を通して感じていた事、経験などを語りながら、本の魅力を伝えていく。 「第二図書係補佐」を読んだ時にも思ったけど、本当に彼は本が好きで、また本に出会って自分の核となるものを持ち続けられたのを感じる。 本好きなら、共感でき…
上巻同様、東京會舘に縁がある人とスタッフを丁寧に描いていて、さわやかな読了感。 レストランや結婚式場など、実際の光景が目に浮かぶ描写が続く。 そこに働く人達に受け継がれている伝統の良さが伝わる。 ラストの物語だけがちょっと意図的なこじつけがあ…
昨日は練習終わりの子供たちが我が家に遊びに来た。 その後流れで親も参加して、家で飲み会に突入。 子供込みだと家で飲むのも気楽でいい。 店では騒げないけど、子供たちも思う存分騒いで平気だし、問題あれば誰かの親が叱ってくれるし。 人が来てくれると…
丸の内にオープンした東京會舘を舞台に、戦前から戦中、戦後の関わりある人々を描いていく。 今までにない建物という事でそこで働く人々の誇りや葛藤、苦しみや楽しみを捉えながら、會舘を訪れる人々の思いや関わりを丁寧に描いておりとても良い。 人間の本…
喫茶店のある席に座ると過去に戻れる店がある。 ただ過去に何をしても現実は変わらない。 それでも過去に戻り言えなかったメッセージをあの時の相手に言いたい人々の物語。 完全に過大広告。 薄っぺらな内容で心に響かず。 こういう編集側の過大な期待を抱か…